平素より茶三代一(ちゃさんだい)をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。

このたび弊社では、2026年度(令和8年度)の新茶より、商品の価格改定をさせていただく運びとなりました。お客様には多大なご負担をおかけいたしますが、背景にある茶業界の深刻な現状とあわせて、改定の理由をご説明申し上げます。


■「一番茶よりも高価な秋番茶」という異例の事態

2025年は、日本の茶業界にとって「令和の米騒動」を超える激動の年となりました。
世界的な抹茶ブームにより、原料となる「てん茶」の需要が急増。これに伴う深刻な供給不足が、煎茶市場にも大きな波及を及ぼしています。
なかでも衝撃的だったのは、本来もっとも手頃であるはずの「秋番茶」の取引単価が、最高品質である「一番茶(新茶)」を上回ったという事実です。長年茶業に携わる関係者も、初めての経験に驚きを隠せません。

以下は静岡茶市場の取引実績(各年2月1日~11月30日/1kgあたり・円)

区分

2024(2/1~11/30)

2025年(2/1~11/30)

前年比

煎茶

一番茶

1,386

1,888

136

二番茶

554

1,199

216

秋番茶

303

1,920

633

出典:(株)静岡茶市場 令和7年度取扱実績累計表


■茶産地で起きている構造的な変化

これまで手頃な価格でおいしいお茶をお届けできていたのは、生産者の皆様のたゆまぬ努力によるものでした。しかし現在、産地はかつてない困難に直面しています。

1.激化する原料争奪戦

供給が絞られる一方で、ペットボトル飲料等の原料需要は依然として高く、大手メーカーや問屋間での確保競争が激化しています。この状況は中長期的に続く構造的な課題と見られています。

2.てん茶への生産シフト

収益性の高いてん茶づくりへ切り替える農家が増加しており、煎茶の生産量がさらに減少する懸念が高まっています。

3.コスト上昇と担い手不足

生産者の高齢化に加え、肥料・燃料・物流費の高騰が経営を圧迫しています。また、年々上昇する気温の中での過酷な作業は、生産現場の大きな負担となっています。


■茶三代一の想いと価格改定のご案内

2026年の新茶取引は、現在の高騰した相場を前提にスタートする見込みであり、市場では1.5倍以上の値上がりも予想されています。
茶三代一は、長年歩みをともにしてきた生産者の方々に「これからも品質の高い茶葉を作り続けてほしい」と願っております。そのためには、生産者が安心してお茶づくりに取り組める「適正な価格」での買い付けが不可欠です。
品質を守りながら、お客様のご負担を最小限に抑えるべく慎重に検討を重ねた結果、下記の通り価格を改定させていただきます。

•    改定時期: 2026年5月20日より
•    改定幅: 現行価格のおよそ1.4〜1.5倍程度
•    改定理由: 高品質な茶葉を安定的に確保し、産地の持続可能性を守るため

具体的な改定価格につきましては、決定次第、当ホームページにてご案内いたします(4月末頃を予定)。
また、今後5〜10年という長期的な視点に立った際、安定供給を維持するためには、来年度以降も段階的な価格見直しが避けられない状況であることも、併せてお伝え申し上げます。
          

茶三代一は「ゆとりある生活は一杯のお茶から」という思いを胸に、これからも皆様の毎日に寄り添い、誠実なお茶づくりに励んでまいります。

何卒ご理解を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

参考文献:

  • (株)静岡茶市場 令和7年度取扱実績累計表